2023.2Q 取引反省
上半期が終了したところで、一度それぞれの取引ではなく全体の平均利益・平均損失など全体感を振り返りたいと思います。今までやってこなかった集計をしているので、慣れないところもありますがご容赦ください。
★目次★
まず、現実を直視しよう
緑本と呼んでいるミネルヴィニ氏の『株式トレード 基本と原則』にならって、自分の損益率を出すところからやってみました。
平均利益、平均損失
年度 | 平均利益率 | 平均損失率 | 勝率 | リスクリワード |
2020 | 18.2% | -7.6% | 38.4% | 1.5 |
2021 | 7.8% | -5.9% | 40.3% | 0.9 |
2022 | 7.4% | -4.9% | 40.9% | 1.1 |
2023 | 9.0% | -5.0% | 47.3% | 1.6 |
最初に平均損益率の年毎データと平均損益率の6ヶ月平均のグラフを作ってみました。コロナショックからの立ち上がりはバブリーな相場だったのでそこを除いて考える必要があるが、2021年、2022年はリスクリワードがほぼ1となっており、個別株をしないほうがマシなんじゃないかと思えるような数字になっています。
一方2023年は地合いが良いのもあり、平均利益率を上げられている一方で、平均損失率はそのまま維持できているのはいい傾向だと感じている。どうも去年の後半からこの傾向が始まっているようで、ローリスクエントリーポイントを特に意識して取引し始めたところと合致していました。
一方、去年から意識している点がもう一つあります。それは
損益率成績 = 平均損益率(%) ✕ ロット(資産比%) ✕ 試行回数
という式です。
そこで「パフォーマンス寄与度 = 平均損益率(%) ✕ ロット(資産比%)」としてパフォーマンス寄与度の推移を別で出してみました。
年度 | 勝ちパフォ寄与度 | 負けパフォ寄与度 | 勝率 | リスクリワード2 |
2020 | 1.7% | -0.9% | 38.4% | 1.1 |
2021 | 0.9% | -0.8% | 40.3% | 0.8 |
2022 | 0.6% | -0.5% | 40.9% | 0.9 |
2023 | 0.7% | -0.4% | 47.3% | 1.6 |
そうすると少し別の見方ができるようになります。
- 損失の平均寄与度は去年からずっと低下傾向をつづけられている
- パフォーマンス寄与度のリスクリワードは2020年を上回っている
1について、去年途中からロスカットしたときの損失金額を一定にするようにロットを自動的に決めるようにしています。そうすることでロスカットまでの損失率が小さいほどよりロットを張れるようになり、ローリスクエントリーポイントを特に意識しつつ、大きなロットを張っても損失金額は限定できるというエントリーに変更していました。だいたいの試し玉は総資産の0.4%としているため、その数字に近しい推移になっていました。損失を限定しつつ、利益を伸ばせており、損小利大に一歩近づけているのは嬉しいところです。
2について、実績の数字でいうと2020年よりも2023年のほうがパフォーマンスが良いことになっており、ロットをかけ合わせたパフォーマンス寄与度というのが成績に直結した指標になっていることが体感できました。平均利益率も見つつではありますがパフォーマンス寄与度をいかに向上できるか?と考えて取引していきたいです。
ロット vs 損益率
色んな対比をした中で面白かった僕の性質を一つメモしておきます。
資産比のロットを横軸に、勝率を縦軸に取ったグラフ。なんとなくロットを張ったほうが負けているように見えるのですが、プロットがばらばらでよく分からず。そこで0%からの積算勝率をプロットしてみたのが次のグラフです。
見事にロット比14%を超えたところから勝率が下がっているのがよくわかります。少ないロット(PTSでエントリーしているものが多いかも)の勝率は高く、一回で大きくロットを張ると心が揺さぶられるからなのか、損切を早くしようと試みるのかだと思うのですが、勝率は下がってしまっています。
上のグラフは2020年以降の積算取引ですが、2023年だけの取引も同じ様子でした。
10%以上を入れたところあたりからパフォーマンスが低下しているのが勝率を見ても、リスクリワードを見てもわかりました。
何回もローリスクエントリーポイントを作りながら上がっていく銘柄がすごく少ないこともあり、早めにロット上限の20%に到達させるため一回に入れるロットを増やせる方法を模索しておりましたが、流石に一回に入れるロット上限は決めるべきかなと思いました。
そこで7月以降は損失額は資産0.4%を基本としつつ、初期ロット上限を資産比12%とルール化して取引することとします。
エントリー手法別集計
去年後半から自分のエントリーポイントの中身を分類してみはじめています。駄犬さんの年末のツイートをものすごく参考にさせていただいています。ありがとうございます。
駄犬さんの分類とは少し異なるんですが、エントリー手法別に成績を振り返ってみました。
期間は2022.10~2023.07現在までです。具体的な金額を出すのは少し憚られたため、各手法ごとの合計損益金額を試行回数で割って、さらに自分の投資資金で割った%で表示しています。例えばBox下限で一回エントリーしたら自分のパフォーマンスが0.4%上がるはず!という数字になっています。
色々思うところがあるので箇条書きで書いていきます。
- 現在の相場が本格的な上昇相場ではないこともあり、Box底で拾う動きが機能しています。反対に新高値ブレイクやBox積み上げ中のブレイクは期待値マイナスになっており、今の相場ではやっては行けない手法になっています。逆に言うと相場全体感を占う意味でBoxブレイク、新高値ブレイクの勝率推移を追うのはいい方法かもしれません。
- 決算関連でいうと決算後の反応を見る「決算PTS」「決算後もみ合いブレイク」「決算凸」は自分に合っている投資手法だと思えます。また、決算期待上げを狙っていく手法もちょいプラスの期待値。一方で、決算マタギの期待値はマイナス。ギャンブル精神がうずいてしまうのですが、ロット小さめにする必要は間違いなくありそうです。
- スマホデイトレなんかやっちゃいけません。
- 材料凸は去年大きく失敗したうるるのPTSエントリーが要因ですね。。。それを除けばプラスでした。流動性に対してロットミスはヨクナイ。
決算関連に関しては昔のブログで書いています。
以下が中身を抜粋したものです。
今回は決算シーズン通して、株探での決算速報ベースではありますがすべての銘柄に目を通すことができました。それにより、新しい銘柄に触れることができたのは非常に良かったと思います。決算シーズンを通して一番感じたことは「決算関連で利幅が取れるエントリーポイントは4つ」ということです。
時系列で書くと
- 決算までの期待上げを狙った1ヶ月前からの仕込み
- 決算マタギ
- 決算後PTS or 翌日寄り付き凸
- 決算後急騰、もみ合いからのブレイク(ハイタイトフラッグ)
今回の地合いによるフィルターはかかっておりますが、今後強化していきたい優先度でいうと
4 > 1 > 3 >>>> 2
という順番です。そう思うと決算シーズンは15日で終わりではなく、その後のもみ合いからのブレイクを狙うならば、16-18日までの継続調査のほうが重要だと気づきました。その事実に気づくのが遅いのですが。。。
少し長々と書きましたが、私の取引方法・思考の影響度よりも全体相場の影響を受ける数字になっているような気がしています。Qに一回振り返って、勝率などの変化を追っていこうと思います。
今後の改善点
まとめとして、今回気づいたこと・ルール化する点を列挙します。
- 損益率成績 = 平均損益率(%) ✕ ロット(資産比%) ✕ 試行回数 を意識する
- リスク金額をコントロールする手法も継続する
- リスク金額一定でいくら逆指値をギリギリに入れても、初期ロット最大は12%までとする
- 決算発表後に動くリアクティブ思考を徹底。期待値が高い行動をとにかく伸ばす
- ヨコヨコ相場、下落相場時はBox底で丁寧に拾う動きをやはり徹底する
- Qに一回、手法ごとの変化を追うことで自分の内省の機会を増やす
色々行き当たりばったりで書いてみましたが、思ったより実りが多かったです。特に3,4,5については数字で自分の性格や得意不得意が浮き彫りになったので、得意なところを伸ばせるように意識していきます。
また自分用メモがほとんどでしたが、恥は掻き捨てということで公開していきます。DMやTwitterのコメントなどいただけると大変励みになります。では相場は散々な状況ではありますが、良い三連休をお過ごしください!